どれくらいお酒を減らせば良いのか?
ただ闇雲にお酒の量を減らすと言ってもすぐに実現できるものではありません。根拠を理解して段階的に目標を定めるのが現実的です。
減酒の目的
例えば禁煙であれば、その目的は完全にタバコと縁を切ることです。「断酒」という場合はも同様に完全に飲酒をやめることを意味します。
しかしダイエットの場合はどうでしょう?
ダイエットは骨と皮まで痩せ続けることが目標ではありません。
ダイエットの目的はあくまで余分な脂肪を落として健康的な体型を維持することです。一時的に減量できてもリバウンドを繰り返すようなノウハウはもはや歓迎されません。
「減酒」もダイエットの考え方と似ていて、完全にお酒を断ち切る、あるいは一時的に禁酒期間を設けることではなく、適度な飲酒量を守り健康的にお酒をたしなむことを目標にします。
「酒は百薬の長」の根拠
お酒の適量は「日に日本酒一合」と言われます。
これは適当にゴロのいい数字を選んでいるのではなく、ちゃんと根拠があるのです。
40歳から79歳までの日本人男女約11万人を約10年間追跡調査した結果によると、男女とも1日平均2ドリンク以下の飲酒量の群では非飲酒者より死亡率が低く、男性の場合は4ドリンク以下であれば非飲酒者と同等かそれ以下の死亡率であることを示しています。(参考:飲酒とJカーブ)
日本酒一合は約2.2ドリンクですから「一日一合が適量、最大2合まで」と言われるのは、こういった医学的なデータに基いていると言えますね。
※これらはの結果は平均的なものであり個人差があります。また喫煙者や若年層では必ずしも当てはまりません。
目標は段階的に定める
しかし、いきなり飲酒量を適正値まで減らすのはストレスが溜まり逆効果になるかもしれません。
過激なダイエットと同じで最初の数日は気合で乗り越えられますが、無理があれば長続きせずリバウンドするのがオチでしょう。
まずは実現可能な量の習慣化を目指していくのが現実的だと思います。
男性であれば、生活習慣病のリスクが下がる平均4ドリンク以下/日を第一目標に、それができたら3ドリンク/日以下に。そして最終目標を2ドリンク以下を目指していきます。(女性の場合はこの半分程度)
あくまで減酒の最終目標は「適正飲酒の習慣化」です。
最終更新日:2017/04/11